4月3日から数日、日本国内のかなりの地域で、強風によるなんらかの被害・影響があったと思われます。
私が住む広島県でも、瀬戸内海を航行する短距離フェリーや高速船が、ことごとく欠航していました。
船舶だけでなく、電車や新幹線、高速道路も影響があったようです。
他の地域では、トラックが横転する事故もあったとか・・・。
強風の原因は、もうご存知だと思いますが、『爆弾低気圧』です。
この爆弾低気圧ですが、天候に関連しますが、ちょっと信じがたいような影響も及ぼします。
ネーミングがビミョーなんです。
『爆弾低気圧』という記載のため、ナメている方々が多いのも事実です。
低気圧の強さは、ネーミングではありません。
その気圧と、周りの等圧線の状況を見て判断します。
気圧が低いほど強い低気圧であると言えます。
また等圧線は、線と線の間が狭いほど、気圧の変化が急となります。
気圧の変化が急であるということは、空気が早く流れます。つまり、強い風が吹きます。
今回の場合、広島に最も接近した時の気圧が、980ヘクトパスカル以下だったと記憶しています。
さらにその等圧線は、かなり間が狭まっていました。
広島県内でも、20m毎秒を超える風がゴーゴー吹いていました。
・・・これはもう、台風並みです。
台風の定義は、『北西太平洋で発生する熱帯低気圧で、最大風速が17m毎秒以上のもの』となっています。
気圧に関しては、明確な定義付けはありません。
今回の低気圧は、発生した場所が台風とは異なるだけで、勢力だけでいえば、台風を超えると言っても過言ではないでしょう。
かつて私が、高速船の機関長をしていたときです。
季節は冬でしたが、日本海海上に970ヘクトパスカル近い低気圧が鎮座していました。
瀬戸内海でも影響は非常に強く、港の中でも常時15m毎秒以上の風が吹いていました。
海上では、それ以上の風が吹いています。
無論、その日は欠航となりました。
さあ、発券窓口に来たお客さんからは、大ブーイングです。
客「台風が来たわけじゃないのに、なんで止める?」
船「低気圧の勢力が強すぎて、風も相当強いです。海上は大荒れですから、航行できません」
客「『低気圧』やろが!『台風』じゃないんやから、行けや!」
船「勢力は台風並みか、それ以上です」
客「でも、台風じゃないんやろが!!」
ヒステリックになってしまい、どこかの芸人のネタじゃないですけど、
「訴えてやる!!」
とまで言う始末です。
こっちもあきれはてました。
ちょうどそのとき、テレビでニュースが流れ始め、
アナ「各地での強風の被害です」
と、ひっくり返ったトラック、折れた電柱、つぶれた廃屋などが映りました。
騒ぐお客にそれを見せ、
船「こんな状況ですよ。ひどい風ですよね~」
というと、
客「・・・あ・・・あ・・・」
みるみる顔が青ざめていきました。
天気予報で天気図を見るときには、気圧と等圧線との関係を良く見るようにしてください。
ネーミングだけで天候を決めつけると、いろいろ『キツイ』ですよ。
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